[吠える@シバン派] 最強詩人+形骸

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シバン派よ。紛れも無く表層の戯言に疲れ、
 ただ厨房としての現実を垂れ流すシバン派よ
 お前の時はマイレージに還元される事も無く
  ただ消費されようとしている

シバン派よ。最強詩人の思い尽きに振り回される事を良しとし、
 狎れあいに手を染めるシバン派よ
 チャットにログインするその無益な時間を
  マイラインに吸収される事を願い続けろ

シバン派よ。偽者の衒学に意気消沈し、
 己の言葉を以ってそれに対抗しようともしないシバン派よ
 無知を恥じ入る事も無い傲慢なテーゼとアンチテーゼに
  圏外の表示は消えようともしない

シバン派よ。微熱の毒に言葉を無くす、
 脆弱な魂の持ち主の寄り合いたるシバン派よ
 ADSL と CATV と光ファイバに対抗する術の無い
  未だ銅線の 56k V.90 に WWW は限りなく広い

シバン派よ。構造とその別ハンを秘匿し続ける確信犯、
 その抑圧された肉体の変異に鈍感なシバン派よ
 渇いた大地の中に垂れ流され続ける最後の一滴を
  猛り狂う象の群れの前に差し出せ

シバン派よ。すりももの手の内を見せぬ策略に陥落し、
 温和なお父さんの仮面を剥ぎ取る事を知らぬシバン派よ
 ラッダイトの伝統フーリガンの様相マス=エクスタシーに酔い痴れる
  選民を標榜する一般大衆としてのお前

時は全てを白日の元に晒し、お前の白骨を眺める俺
ギルド、アークを貶め優位に立たんとする無益な衝動
これは予言された、或いは予行演習済みの結末
母親の乳にしがみつく無力な乳児

エピローグを語り継ぐだけの無人の掲示板
荒野に佇むのはもはや独り
自作自演を嬉々と続ける
それは笑いを失った道化師の表情

薄暗がりに響く遠吠え

もはや 2ch も失せて逝くのだ



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僕は見た ケルアックとギンズバーグを混同する痴性を
 海馬の中でのみ逝き続ける生物

僕は見た 逝き永らえる為、チューブに繋がれた書き込みを続ける
 ネタ職人の背中に突き刺さったプラグの先端を

僕は見た 清浄を希求し中心核に向かう孤高の肖像、
 人類を憂い文法を憂う心優しくも所詮賊とする自嘲を

僕は見た 苛立ちと弱さを併せ持つ貝、流される事の無い穀物
 傍観せざるを得ない驟雨は、耐性の付いた海に唯流れ込む

僕は見た 戸惑うばかりの OHATU、((ミ゜P゜ミ))、M津禿
 状況を楽しもうと思案する KazuX、デス、TNR、安永清治の横顔を

僕は見た 居場所を無くした蓮、明るく傷つき続けるはなまる
 書き込みすらしない胤舜、嘆き叫ぶ阿麻を

僕は見た リンク先 404 となる華、未だ帰らぬパンティー
 ひさとバックの柔らかな繋がり、誤解されたままのヨツ江を

僕は見た 期待し裏切られ去っていった、数々のゲストブックに残された足跡
 立て逃げする雲影とみみうの軽快なステップを

僕は見た ポエティックコロシアムを手に新天地を目指すポチットナーと微熱を
 他サイトから参加した好奇心のかのっぴ、田中忍、むいむい、いとうの落胆を

僕は見た クロームメッキされたその下の赤錆色の皮膚をなぞる隙間風を
 産毛を逆立てるアキラックスの表面を掌る見紛う事無き虚飾を

僕は見た ROM だけで 20000HIT に達する空虚な掲示板を
 倒れ逝くモーロック、ガソリンスタンドの横で仰ぎ見る [S]Hell の看板

僕は見た 新たなシバン派という遊戯のトレーディング、Bluetooth の地平
 反省されざる悪意の中の嘲笑としての楽園

僕は見た ここにいる、今シバン派にいる僕の姿を
 接続を求めて止まぬ孤独な魂の在りかを探しに